2021.12.17
薬物・アルコール・ギャンブル依存症から回復をサポート。
地域貢献活動を通じて、明るい心と体を支援する
一般社団法人沖縄ダルクで、薬物・アルコール・ギャンブル薬物依存症から自立したい人たちを笑顔でサポートする仲田千春さん。
社会福祉士であり精神保健福祉士の肩書きを持ち、沖縄ダルクに勤めて約2年。
依存からの回復を目指す施設利用者さんと、地域との関わりや、自己肯定力を上げるための活動を主にサポートしている。
心の奥にある「寂しさ」や「優しさ」を引き出し、聞いて・話して心を整えることが重要と話す。
今回は、太陽のような笑顔で、周りを明るく前へ導いてくれる仲田千春さんの特集です。
−− 沖縄ダルクとはなんですか?
依存症から回復するために、前向きな環境支援をしています。
沖縄ダルクでは、依存症に苦しむ方々が、自分自身の回復と自己コントロールを整えるために、共同で時間を過ごし支え合う施設で、現在宜野湾市と金武町などに入居施設や作業場などがあります。
沖縄では、特にアルコール依存症の方が多く、20代から70代の男性が通っています。近年は特に高齢化も進んでいますね。
世間体では「少し怖い施設・・」と思われているかもしれませんが、実際は、そうではなく皆さん心優しく、楽しく作業をしていますよ。
本人たちの心の中に抱えている闇の部分や、寂しさの部分を、現場スタッフや通う仲間と共有して助け合っています。
やはり、依存症になる理由として「環境」は大きな影響を与えます。
育ってきた環境や、家庭、人間関係など、理由はさまざまですが、外的要因がかなり影響しています。
なので、ここでの暮らしは「穏やかに・人のために・自己肯定力を上げる」という環境づくりを大切にしています。
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−− 沖縄ダルクでスタッフのやりがいとは?
現場スタッフ唯一の女性。人を巻き込み,力を合わせ協力する重要さを伝える。
実は沖縄ダルクは男性の施設です。(一部、女性専用やLGBT施設もあり)
スタッフも男性がメインで、現場女性スタッフは私だけなんです。
しかもスタッフのほとんどが当事者スタッフなんです。
「当事者スタッフ」とは、ダルク施設の出身者。簡単に言うと自身も一度は依存症で苦しんた経験のある当事者。戦う気持ち、回復したいという気持ちが分かる人だからこそ寄り添えるスタッフと、日々サポートしています。
一人では出来ないが、協力すると達成する気持ちや、自分では出来ないと思っていたが、形となって成果が出た時の充実感など、人を巻き込んで協力したり助け合うという気持ちがとても重要です。
依存症の方は、基本的に心が弱く、一人で抱えきれなくなった「心の隙」に、お酒や薬に手を出してしまいます。なので、まず人を頼る。人に助けを求める。誰かを信じる。という共存し共有する事が大事なスキルです。
また、何か没頭できるものや、時間を忘れるような趣味があれば、ストレスコントロールができるようになります。
現在は、集中力を高め、ものづくりの達成感を実感してもらうワークショップにチャレンジしています。
例えば、11月19日から「花」をテーマに作品作りを行い、沖縄銀行大謝名支店で展示会を行いました。
折り紙で作る花は、大きなモノから細かいバラの花まで!ほかにも、規則性のある編み方で繊細な糸を見事の操るクリスマスオーナメントなども展示しています。現在は、12月に向けて、クリスマス用の作品も製作中です。
12月24日まで開催していますので、よろけば見てくださいね。
−− 今までの主な活動は?
ワークショップや、慰霊の日千羽鶴奉納イベントの取り組み
現在は、地域の小学校の放課後児童クラブでワークショップを行うための準備をしています。
作業内容としてクリスマス用のオーナメント制作を予定しています。
宜野湾市教育委員会や社会福祉協議会の職員も協力してもらい進めて行く予定で、私達もとても楽しみです。
また、お正月用の飾り制作の「しめ縄」も準備をし始めました。
「千春さん、仕事は1つずつ!!こんなにできんよ〜」って利用者さんにツッコまれることもありますが、みんなが協力してくれて色々進んで活発になっているのが嬉しいです。
また、2年前から、地域の福祉団体とボランティア団体が協力して、慰霊の日に千羽鶴を奉納する「〜スマイルプロジェクト〜平和記念公園へ千羽鶴の奉納プロジェクト」を行っています。
県内の老人ホームや障害者施設、福祉事業所の他、県外からは滋賀・宮崎・鹿児島ダルクも協力し、合計12団体が参加しています。
令和3年はなんと、2万5千羽の折り鶴が奉納されました。
コロナで人数制限を設けた中ではありましたが、こども発達支援施設の子供達がダンスを披露するなど、素敵なイベントになりました。
−− 今後の目標は
受け入れてくれる社会作りと、克服サポートを頑張る
施設利用者さんにとって一番重要だと思っているのは、自己肯定を上げ、自分自身をしっかり愛してあげることだと思っています。
そのために、自分の存在価値をしっかり持つためのきっかけづくりが、私達に求められている使命だと思い日々活動をしています。
現在は地域貢献を積極的行い、地域との繋がりを通じて、依存症からの克服を目指すことが目標です。
地域貢献をするにも地域環境が、私達の団体を理解してくれて、協力してくれる事も大切です。
受け入れてくれて初めて、私達も活動できますからね。
今後も、社会への理解と施設利用者さんの克服サポートに向けて頑張っていきたいです。
一般社団法人沖縄ダルク
仲田 千春さん
社会福祉士・精神保健福祉士。依存症の回復支援施設沖縄ダルクで約2年勤務。 地域との関わりを積極的に持ち、社会復帰を目指す利用者さんを日々サポートしている。心の寄り添いこそ回復の第一歩と、ワークショップでモノづくりや、ボランティア活動を通し人の役にたつことで自己肯定力をUPさせる活動をしている。
- 店舗/会社名
- 一般社団法人沖縄ダルク
- 住所
- 宜野湾市大謝名2-2-10GoogleMap
- TEL
- 098-943-8774
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